自律神経の働き

【休養をしっかりとる】
生活していくなかで、疲労はどんどん蓄積されていきます。この疲労の原因は自律神経の使いすぎから起こると考えられています。
疲労の蓄積は、すなわち交感神経が過度の緊張を起こしてしまい体の恒常性が低下している状態です。

ですから休養は、自律神経をしっかりとリセットさせるためにも充分にとる必要があります。


【栄養バランスの良い食事を】
食事は自律神経の乱れを改善させる有効な方法ですが、偏った食事は逆に自律神経のバランスを崩してしまう可能性があります。
ここで大切なことは、栄養バランスの良い食事を摂ることです。

自律神経に有効な栄養素で代表的なものは

「ビタミンA」
ストレスを感じている時に効果的。ニンジンやレバーなど
「ビタミンB1、B6、B12」
不足するとイライラや精神的に不安定になることも。納豆、豚肉、ホウレン草など
「カルシウム」
心臓のリズムを整える役割があります。牛乳、大豆、チーズ、海藻類など
「マグネシウム」
神経の高ぶりなどを抑える働きがあります。ヒジキ、昆布、そば、アーモンドなど
「鉄」
不足すると疲労や息切れ貧血を起こしやすく、食欲不振にもつながります。レバー、ほうれん草など
「亜鉛」
脳への神経伝達物質を作るため、不足すると精神的な不安定になりやすい。貝類、レバー、豆類など　

【適度な運動を心掛ける】
ウォーキングやランニング、体操など、適度な運動は副交感神経の働きを促進させて自律神経バランスを整える効果が証明されています。
運動不足を感じられていたら、適度な運動を心掛けてみてください。

但し、ここで注意したいところは、過度な運動は交感神経の興奮を促進させてしまい逆効果になることがあることです。


【お風呂は湯船につかって体を温める】
夏場など湯船につかるのが億劫になり、ついついシャワーだけで入浴を済ませてしまう方も多いのではないでしょうか？
シャワーでも気持ちがよいのですが、湯船につかって体を充分に温めることで副交感神経の働きが促進されて、疲労回復に大きな効果が期待できます。

また週に4日くらいのペースで湯船につかると、体が温められた際に体内にヒートショックプロテインと呼ばれる「細胞を修復してくれるありがたいタンパク質」が増えて、体の健康を促し、免疫力の向上にも効果が期待できます。


【腹式呼吸を習慣化させる】
「息苦しい」「呼吸が浅い」といった症状は、自律神経の働きが低下して本来の横隔膜をしっかり使った腹式呼吸がしずらくなり、胸式呼吸が優位になってしまっていることが原因です。

胸式呼吸は一回の換気量も少なく、その分何回も浅い呼吸を繰り返してしまい体内の二酸化炭素の濃度が上昇し、体が酸性に傾きやすくなりさらに体に不調が生じやすくなります。また首や背中のこりやハリも起こりやすくなります。

腹式呼吸のトレーニングは自宅でも簡単におこなえますので是非、実践してみてください。

①仰向けになり両膝を曲げた状態で、お腹の上に両手を置いて開始します。

②この状態から、お腹を膨らますように鼻からゆっくり息を吸いこみます。

③たっぷり息を吸い込んだら、今度は口（すぼめ口で）から息を吐きだしながらお腹を凹ませていきます。この時にお腹の上に置いた両手でお腹を背中側に沈むように誘導すると、腹式呼吸の感覚がわかりやすくなります。


このトレーニングを毎日の習慣にしておこなえば、胸式呼吸から健康な腹式呼吸へと戻すことが可能になります。またお腹のインナーマッスルも同時に鍛えられるのでダイエットにも効果的です。